陶芸制作日記 | 茶碗






初めて黒土を使って焼き上げました。
いくつか同時に焼いたのですが、釉薬の量が多すぎたようで写真のもの以外は失敗だったり、納得のいかない出来になってしまいました。





私の当面のテーマは「赤」です。「赤」を「モノクロ=白黒」と併せることに注力しています。
作品以外でもそうで、服装もそういったコーデを意識しています。
「赤」は「生命力の象徴」だと考えています。
「血」をイメージさせますし、ビビットな赤は力強さも感じさせます。
歴史的に見れば「社会主義」の団体・組織・国家なども「赤」をその旗やデザインなどに使用していました。
そういったイメージから、マイナスの感覚を覚えてしまう人もいるかもしれません。
ですが、それらを差し引いても、私は「赤」に「生命の原点」や「熱意」、「強さ」などのプラス面を見る人に感じさせてくれるものだと思います。

「白黒」はその「赤」の効果を最大限に引き出してくれる色だと思います。
パワーストーンで言えば、他の石の力を増幅させてくれる「水晶」のような存在でしょうか。

私の当面のテーマは「赤」、「白黒」です。
見る人の意識の底に眠る「力」を引き出せるようなものを作れれば、と思います。
作品制作の面ではやはり岡本太郎氏を目標としていきたいです。
氏の作品を見たことがある人ならわかると思いますが、彼の作品は見ているだけで心とか身体の中からパワーが湧いてきます。
そういった作品を目指していきたいと思います。

さて、今回の作品ですが、焼き上げ後に固まった釉薬に空気が入ってしまっていたようで、特に内側部分に気泡ができてしまっています。
釉薬の混ぜが足りなかったのでしょう。
また、水分が少なかったのことも原因だと思います。
しかし何より、厚塗りになってしまったことが一番の原因だと考えています。
大雑把に作りすぎたせいで、そうなってしまったのだと思いますが、やはりある程度繊細さも必要なのだなと反省しています。
「形」の方に意識が行き過ぎていました。
釉薬をちょっと侮っていましたね。
そういった「心の隙」が、作品の出来に明らかに影響してしまったというのが今回の結果です。

作品を作る時間はあるはずなのですが、電気窯や作業場のある実家から引っ越してしまったために、作品の制作時間が中々取れなくなってしまいました。
ですが、それを逆に好機と見て、少ない時間に集中して作品を作り上げていこうと思います。
「いつでも作れる環境」と「たまにしか作れない環境」とでは、やはり力の入れ具合が変わります。
そういった意味では、引っ越してよかったと思います。

今後の作品にご期待ください。