つらいときは休もう

心の病を抱えている人にとって、時に仕事は本当に辛いものです。
怒られたとか失敗したとかの「過去」の出来事や心配だとか失敗するかもとかの「未来」の可能性に捉われてしまい、不安に押しつぶされそうになることがあると思います。





そういったときは、瞑想などを行い思考をリフレッシュすることが大事になってくるのですが、働きながらだと瞑想したりすることは難しいです。それに、そういった不安に捉われているときは身体そのものが疲労により弱っている場合もあります。

では、どうするのか?

思い切って仕事を休みましょう。

経験上ハッキリ言います。
一日くらいだったら休んでも会社は何も問題ありません。
もっと言えば、三日くらいまでなら休んでも本当に何も問題ありません。
意外にも、そんなものです。

休むと決めた朝は落ち着いて電話を手に取り、会社の番号を押し、出てきた相手にこう言うのです、「すいません、風邪をひいて熱が出てしまいました」と。
たったこれだけです。
これだけ言えば会社を休むことができます。
もしこれで休めない会社があるのであれば、それはとんでもないブラック企業です。転職をお勧め致します。

二日三日休む場合はどうすればいいのでしょう?
簡単です。
同じように朝会社に電話をかけ、出てきた相手にこう言うのです、「すいません、まだ熱が下がりません」と。
たったこれだけです。
これだけ言えば最長三日は休むことができます。

本来であれば「うつ病が重くなってしまって」とか「不安がいっぱいで動けません」とか、そういったなかなか理解されない病状を長く説明しなければなりません。
しかし、上記の説明であれば相手もすぐに納得しますし、苦であろう電話での会話もすぐに終わります。

実際、このやり方は「嘘」を言っていることになります。
でも、不安に押しつぶされそうになっているときは自身の心と身体にとっては切羽詰まった非常事態です。
「嘘も方便」だと思って、気楽に構えましょう。
つらいときは、まず自分を優先するようにしてください。

そして、見事にゲットしたお休みで、自分の心と身体をしっかりとリフレッシュしてあげましょう。
趣味に没頭するもよし、しっかりと睡眠をとるのもよし、とにかく自身の「今」を意識し、大事にしてあげてください。
くれぐれも「過去」や「未来」に捉われないようにしてください。
せっかく嘘までついて得た休息の時間なのです、楽しいことだけをしましょう。

病状が重くなる前にこのように休日を無理やり作ることで、心の負担を軽減することができます。
何度も言いますが、無理をしてより深刻な病状になるよりかはちょっとした嘘をついてでも心と身体を休めてください。

もちろん、出社後は急に休みをもらってしまったことを同僚や先輩、上司にはしっかり謝りましょう。
ただし、嘘をついたことは言わなくていいです、言う必要もありません。
そもそもバレませんのでご安心ください。

リフレッシュして回復したパワーで仕事をすれば、周りも気持ちよく迎えてくれるはずですよ。

つらくなったら、まずは休みましょう。




「がんばれ」より誉めてほしい

「がんばれ」という言葉、うつ病患者などに使ってはいけないというのは割と広まっているかと思います。

私自身、今でもそうですが、「がんばれ」と言われるのは苦手です。
言ってくれた相手に悪気がないのはわかっています。わかってはいるのですが、それでも色々と邪推してしまうのです。
「自分はすでにこんなにがんばっているのに、もっともっとがんばらないといけないのか?」とか、「がんばっているつもりなのに、そのがんばりが他の人には認めてもらえないの?」とか。
そういう風に捉えてしまうのです。





繰り返しになりますが、「がんばれ」と言った本人に悪気がないのはわかります。
しかし、心が弱っていると、言われた側は上記の通りに捉えてしまうのです。
これでは言った側にとっても言われた側にとってもマイナスの効果ですね。

ではどうすればいいのか。

私はこう考えます。
もし心を病んでしまった人を励ましたいのであれば、「がんばれ」と未来について励ますのではなく、「今」もしくは「今まで」について誉めてあげるのです。
そう、「誉める」のです。

例えば心の病にかかり、外に出るのが怖くなり、家にひきこもりになってしまった人がいるとします。そして、医師のサポートのもとで徐々に家の外に出る訓練をしている段階にあるとします。
ある日、彼は靴を履くことができました。
しかし、ドアを開けて一歩を踏み出すことができませんでした。
そういった際に「明日はもっとがんばろうね」と言うのは酷です。
なぜなら、彼は相当がんばって靴を履いたのですから。
だから、この場合は「今日は靴を履くことができたね。よくがんばったね」と言ってあげることが大事だと思います。
それにより、本人の自らの意思により「明日は今日よりもう少しだけがんばってみよう」と思うことに繋がるのです。
また、誉められることにより「靴を履くことしかできなかった自分」を肯定的に捉えることができます。
つまり、今日の自分は「靴が履けた自分」なのだと思考を転換させられるのです。

仮に心の病でなくとも、誉められることによって自己を肯定することができます。
また、誉める側も、相手の良い点を探すことになりますのでマイナスの視点から脱することができます。

もし周りに誉めてくれる人がいない場合は、自分で自分を誉めましょう。
「今日は仕事で失敗しちゃったけど、失敗を経験できたことは貴重なことなのだからよくやった」といった感じで、何がなんでも自分を誉めるのです。
マイナスの視点に捉われて何もできなくなってしまうよりかは遥かにマシです。
荒唐無稽な理論であっても、今の自己を肯定し続ければきっと明日はより良い日になります。

「がんばれ」と言うよりも、「がんばろう」と思うよりも、まずは誉めましょう。