精神障害者保険福祉手帳のデメリット? | 少なくとも東京都ではいいことだらけ






私が7月に東京都に申請していた精神障害者福祉手帳がついに交付されました!!

以前の「自立支援医療費を申請してみた | 精神通院医療費負担の軽減」のときに書きましたが、長い心の病疾患歴を持つ私は、いろいろあって生まれて初めて障害者手帳の申請を行ったのです。
その後およそ1ヶ月と1~2週間で交付されました。
予想より早かったですね、さすが東京都!

障害者手帳を申請するにあたって、いろいろ抵抗もありました。
「自分は障害者である」ということを公に認めることになりますからね。
ちょっと前までの自分であれば、それは避けたい行為でした。
知られたくないことでした。
でも、自分が長年病を患っているのは間違いない事実です。
そして、それは一般的には「障害」なのです。

事実を事実として受け入れることによって、自分自身、楽な気持ちになりました。

親に相談したときも「申請してみた方がいいんじゃないの」と言われたりしました。
じっさいにネット等で調べて、自分の目で読むことによりいろいろ納得した部分もありました。

今回は、実際に手に入れてみた障害者福祉手帳のメリット・デメリットについてお知らせしたいと思います。
なお、「東京都の精神障害者保健福祉手帳制度」についてですので、他の道府県にお住まいの方はご注意ください。





 

▼デメリットはあるのか?

いろいろ調べてみましたが、大きなデメリットはなさそうです。ただ「気持ちの面でのデメリット」はやはりあるようですね。

「周囲に自分が障害者だとバレる」とか「他人に精神障害者だと思われるのが嫌だ」というのが嫌な人もいるようです。
「家族が嫌がる」という意見もあるようですね。
先程私も書きましたが、「自分は障害者である」と認めることに抵抗がある人もいるようです。

また、申請に手間と時間とお金がかかることも挙げられます。
以前の記事でも書きましたが、保健所とか保険センターとかに行く必要がありますし、交付されたら取りに行かないといけません(相談すれば郵送交付もしてくれるようですが)。
申請時に必要な診断書にもお金が掛かります。
私の場合は8千円掛かりました(意外と高いですよね!!)。

つまり、デメリットとしては「一時的な出費」及び「申請時の手間・時間」、そして「自分の気持ちとの戦い」といったことが挙げられそうです。

逆に言えば、他にはこれといったデメリットはなさそうです。

 

▼障害者雇用を利用できる

一定の人数以上を雇用している企業は、障害者を雇用する義務があるとのことです。
この障害者向け雇用枠に応募することができます。

ハローワークでは障害者の就職支援を行っていますし、障害者向け求人の確保も行っています。
また、民間でも障害者向けの求人情報を扱っている転職サービスが行われています。

こういった求人情報を使えば、就職後に企業が自分の病状に配慮してくれることが期待できそうですね。

 

▼都営の交通手段を無料で利用できる

都電、都営バス、都営地下鉄、日暮里・舎人ライナーに無料で乗車できるそうです。

無料で乗車するためには事前に23区内の上記交通手段の定期券発売所にて申請する必要があります。
窓口で書類に記入し申請すると、その場で発行されるそうです。
また、発行手数料は無料とのこと!

無料利用について、詳しくは『東京都福祉保健局』にてご確認ください。

また、都内路線バスにて、手帳の提示により利用運賃が半額になります。

そして、都内のタクシー乗車時(一部対象外がある模様)にも提示することで運賃が1割引になります。

病気の影響により収入が少ないときには、こういう措置は非常に助かりますね。

 

▼携帯電話料金の割引

基本使用料とか通話料とかが割引される模様です。
携帯電話会社によって内容が異なるそうなので、詳しくはご自身がお使いの携帯電話会社に問い合わせてみてください。





 

▼都立施設が無料で利用できる

都立施設を利用する際、窓口にて手帳を提示すれば利用料が無料になるそうです。

都立施設といってもいろいろありますが、個人的には「恩賜上野動物園」、「多摩動物公園」、「葛西臨海水族園」と「東京都現代美術館」が対象に入っているのはありがたいですね。
(※トーハクは国立なので対象ではありません、残念!)

一部有料となる場合があるそうです、特別展とかですかね?
詳しくは利用前に当該施設へ問い合わせた方がいいみたいです。

 

▼税金の減額及び控除

「所得税の控除」、「住民税の控除」、「相続税の控除」、「贈与税の非課税」といったものの対象になるとのことです。

他にも等級によっては自動車税が減免される場合もある模様。

納税者本人または控除対象配偶者や扶養親族が障害者手帳を持っている場合に利用できるようです。
詳しくは各対象窓口に問い合わせる必要があります。

なお「所得税の控除」の場合で給与所得者の場合、勤務先にて確認する必要があるようです。
場合によっては、ちょっと言い出しづらいかもしれませんね。

 

▼障害年金が受け取れる※※※追記あり

「障害年金」とは「病気やケガで生活や仕事などが制限される場合に受け取ることができる国の公的な年金」とのことです。
これは私も全然知りませんでした。
「年金」と言えば「老後に受け取ることができるお金」というイメージしかなかったからです。

障害年金には「障害基礎年金(国民年金)」と「障害厚生年金(厚生年金保険)」があるようです。
障害の等級によって申請できたりできなかったり、あるいは額が変わったりもしますので、年金事務所や申請のサポートを行っている業者に問い合わせた方がよさそうです。

なお、過去の分も請求できる模様。
(企業勤めで働いていた頃の分、申請してみようかなぁ……)

でも、申請にはいろいろ書類が必要みたいですね。
なかなか「手間」のデメリットが強そうです。

※※※9/12追記※※※

障害年金は精神障害者保険福祉手帳の有無にかかわらず申請できるようです。
大変失礼しました。

理由としては、「障害年金」と「精神障害者保険福祉手帳」は基準となる法律が異なるからです。
例えば、障害者手帳の等級と障害年金の等級はイコールではないとのことです。
このあたり、私は誤解してしまっていました。

ただ、手帳の交付を受けられたのであれば、年金受給の申請にもトライしてみることはメリットがあると思います。

※※※以上、追記※※※

 

◆まとめ

障害者手帳の交付を受けることにより、さまざまなメリットが見受けられました。
ほとんどが金銭面でのメリットでしたね。

今回ご紹介した以外にもさまざまなサービス・支援を受けることができます。

デメリットは、それこそ一時的な手間だったり精神面でのもの。
でも、「精神面でのもの」だからこそ、私のような心の病の疾患者にはつらいところがあります。

そこを一歩踏み込んで、交付を受けることにより現実の生活がある程度楽になります。

デメリットにばかり目を向けて、手帳の取得に躊躇してしまっている方は、ぜひ今一度現実の生活に目を向け、そして考え、勇気を出してほしいと思います。

ハッキリ言って、メリットだらけです。

 

◆参考サイト

▽東京都保健福祉局
障害者保健福祉手帳
精神障害者都営交通乗車証

▽週間?難病経済
精神障害者保健福祉手帳を持つメリットは?デメリットはあるの?

▽ない、なにもない
精神障害者保健福祉手帳をもつメリット・デメリット

障害年金サポートサービス

▽国税庁
障害者と税

障がい者(障害者)の求人転職情報・雇用支援サービス|アットジーピー